びまん性脱毛症が不安な女性へ。原因・対策・改善方法のまとめ
公開日2019.08.29
更新日2023.05.16
髪は女性の命と言われるほど大切なものです。
髪が薄かったり、ペタンとしていると老けているように見えがちですよね。
女性の薄毛の原因として多いのが「びまん性脱毛症」です。
今回は、このびまん性脱毛症を見極めるポイントから原因、対策方法までご紹介します。
目次
- びまん性脱毛症を見極めるポイント
- 髪の毛が全体的に細くなる
- 体の別の部位に異変があったら注意
- びまん性脱毛症の原因
- 加齢による頭髪の変化
- ストレス
- 誤ったヘアケア
- 不規則な生活
- びまん性脱毛症の対策法
- 食事に気をつける
- 適度な運動
- 質のいい睡眠を取る
- 頭皮マッサージをする
- 女性用育毛剤を使う
- まとめ
びまん性脱毛症を見極めるポイント
びまん性脱毛症かどうか見極めるには、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか?
見極めるポイントをご紹介します。
髪の毛が全体的に細くなる
びまん性脱毛症では、髪の毛が少しずつ細くなっていきます。
そのように進行することで、全体的に髪の毛の量が減り、ペタンとしたヘアスタイルになってしまうのです。
部分的に脱毛することはありません。
髪をかきあげた時に地肌が見えてしまうような場合、特に分け目やつむじの部分が薄くなっているのが分かる時には、びまん性脱毛症を疑うことができるでしょう。
体の別の部位に異変があったら注意
びまん性脱毛症では、頭皮にかゆみや炎症が起こることはありません。
また、体調不良になることもないため、薄毛とともに体調が悪いなどの症状が出る場合には、びまん性脱毛症ではなく別の病気である可能性があります。
そのため、頭皮の炎症が気になる際には、皮膚科に相談に行くとよいでしょう。
また、体調不良の場合には内科など、それぞれ専門の医師に診てもらうことを検討しましょう。
びまん性脱毛症の原因
びまん性脱毛症の原因として、加齢やストレス、ヘアケアや不規則な生活などが挙げられます。
それぞれについて具体的にご紹介します。
加齢による頭髪の変化
びまん性脱毛症の一番の原因として挙げられるのが、加齢です。
女性は、ホルモンバランスに大きな影響を受けますが、髪も例外ではありません。
加齢により女性ホルモンが減り、男性ホルモンが優位となることで、ホルモンバランスが乱れ、脱毛因子が増えて薄毛となってしまうのです。
また加齢によりコラーゲンが減少することで、頭皮や髪の毛が乾燥し、抜け毛を誘因することもあります。
ストレス
仕事や育児、夫婦関係など何かとストレスが溜まりやすい現代、生きていく上でストレスは無視できない存在です。
びまん性脱毛症は、ストレスが原因となることもあります。
人間はストレスを感じると、毛細血管が収縮して血行が悪くなります。
頭皮や頭皮に血液を送る時の通る首の血行が悪くなり、髪の毛を生やし育てるために必要な栄養を届けることができないため、抜け毛や起きたり、髪の毛がやせ細ってしまいます。
また、ストレスを感じることでホルモンバランスが乱れることもあるため、びまん性脱毛症の原因の一つとなります。
誤ったヘアケア
1日に何度もシャンプーをしたり、すすぎが雑でシャンプーの洗い残しがあるような場合には、誤ったヘアケアが原因で頭皮トラブルが起き、びまん性脱毛症の原因になることがあります。
特に、シャンプーはやり過ぎもやらな過ぎもNGです。
皮脂が気になるからと1日に何回もシャンプーすると、頭皮が乾燥を引き起こしてしまいます。
反対に、長い間シャンプーをしないのもいけません。
余分な皮脂はシャンプーでしっかりと取り除く必要があります。
シャンプーは頭皮にとって刺激物でもあります。
洗い残しで頭皮が炎症を起こすこともありますので、しっかりとすすぎましょう。
また、シャンプーが自分の頭皮に合っていないことで、頭皮がかゆみや炎症を起こすこともあります。
参考記事:抜け毛や薄毛が気になる女性の正しいシャンプーの仕方と選び方
不規則な生活
睡眠不足や食事制限をするようなダイエットなど、不規則な生活を続けることで、髪の毛がやせ細り、びまん性脱毛症の原因となってしまうことがあります。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、皮膚の再生などを行っています。
頭皮の皮膚の一部ですから、当然、痛んだ部分を補修してくれますが、肝心の睡眠の時間が短かったり、睡眠の質が悪いと補修がうまくできません。
また、ダイエットにもさまざまな種類がありますが、気を付けて欲しいのは食事制限を行うダイエットです。
髪の毛を生やすためには、たんぱく質やビタミン、亜鉛などの栄養が必要です。
食事制限を行うことで、これらの栄養がとれないと、抜け毛の原因にもなってしまいます。
また、食事の量を少なくし過ぎることもよくありません。
食事の量が少ないということは、取れる栄養も少なくなるということ。
人間の体は、生命を維持する器官から優先して栄養を送るようにできています。
食事制限を行うと髪に送る栄養は後回しとなるため、髪の毛が薄毛になるなど、影響を与えてしまいます。
びまん性脱毛症の対策法
びまん性脱毛症の対策法についてご紹介します。
食事に気をつける
私たちの体を作るのは、食べ物です。
髪の毛も例外ではなく、食事からとった栄養で髪の毛もできています。
タンパク質
髪を作ったり、育てるために必要な栄養素には、まずタンパク質があげられます。
髪の毛はケラチンと呼ばれるタンパク質からできていて、その割合はなんと8割です。
かなり多くの部分がタンパク質であると言えます。
さて、食事の中から、比較的簡単にタンパク質は摂取することができます。
牛乳やチーズなどの乳製品はもちろん、卵にもタンパク質は含まれています。
特に和食でよく食べる豆腐や納豆などの大豆製品は、代表的な植物性タンパク質で、イソフラボンも含まれていることから、女性は特に摂取したい食材です。
お肉は動物性タンパク質が含まれていて、健康を維持するために必要不可欠な食材といえます。
タンパク質には動物性と植物性がありますが、髪の毛に特に良いと考えられているのは植物性タンパク質ですので、積極的にとるようにしましょう。
亜鉛
また、髪の毛のケラチンを合成する際に必要なのは亜鉛です。
有名なのは牡蠣ですが、レバーにも含まれていますよ。
タンパク質と亜鉛を両方とることができますし、貧血予防にも良いので、女性にピッタリの食材と言えますね。
ビタミン
また、加齢が原因でびまん性脱毛症となっている際には、ビタミンもしっかり補給したい栄養素です。
栄養を行き渡らせる効果はもちろん、抗酸化作用も持つビタミンを取ることで、薄毛対策はもちろん、肌のエイジングケアにも期待できますね!
適度な運動
最近、運動はしていますでしょうか?
生活に追われ、運動らしい運動をしていない、という女性は要注意です。
仕事でパソコンに向かう時間が長い人や、スマホを使う時間が長い女性は特に気を付けたいところです。
というのも、頭皮に血液を送るために通らなければならない首の部分が、パソコンやスマホを使う場合に凝り固まっていることが多いからです。
特に女性に多いのが、肩こりです。
もちろん男性にも肩こりがありますが、女性の方が「肩が凝って…」と辛さを吐露する人が多いように感じませんか?
これは、筋肉量が関係しています。
女性は男性に比べ筋肉が少ないため、肩こりが悪化したり、慢性化しやすいのです。
肩こりの人はたいてい、首も凝り固まっています。
スマホなど画面を凝視することで、目も疲れ、首も凝っている人も最近はとても増えています。
仕事でパソコンに向かう際には、1時間に1回は首や肩を回すなど、意識的にストレッチなどの運動を挟むようにしましょう。
もちろん血行を良くするためには、全身の血液をくまなく流すような運動が効果的です。
出掛ける時に、ついエスカレーターやエレベーターを使ってしまう人は、なるべく階段を使うように切り替えましょう。
簡単に運動量を増やすことができますよ。
運動する時間が取れない!と嘆く女性も多いと思いますが、このように生活の中で運動を組み入れていくことをお勧めします。
また、住む地域によっては車で移動することが多い人もいるでしょう。
ドアtoドアの生活だと、歩く時間も少なくなりがちです。
歩いて行ける距離は歩くようにしたり、車で大きなショッピングモールに行った時には、目的の場所から少し離れた駐車場に車を停めて歩くのも良いでしょう。
休日に家族で遊びに行くときに、軽いスポーツなどを取り入れてみるのもよいですね。
一日の終わり、寝る前などにストレッチする時間を作るのもお勧めです。
体をほぐすことで血流も良くなり、入眠しやすくなる効果もありますから、一石二鳥ですよ!
あまり激しい運動をする必要はありませんが、なるべく運動する機会を設けるようにするといいでしょう。
質のいい睡眠を取る
仕事や子育てに追われ、睡眠時間が短くなりがちな女性が多いと思いますが、頭皮はもちろん、肌や体の健康維持のためにも、最低6時間は睡眠時間を確保したいところです。
また、睡眠時間だけではなく、質のいい睡眠を取ることが重要であることが分かっています。
髪の毛に良いといわれる成長ホルモンが多く分泌されるのは、眠りに入ってから2時間くらいで訪れる最初のノンレム睡眠状態の時だと言われています。
この成長ホルモンは、筋肉を強化したり骨を成長させるなど、体の組織の成長を促す働きがあり、補修もしてくれます。
健康的な体はもちろん、髪の毛を育てるためにも、成長ホルモンを多く分泌させたいですね。
睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。
入眠が良くなく眠りが浅いとレム睡眠状態が続いてしまい、このノンレム睡眠に入ることができません。
入眠してノンレム睡眠にスムーズに入るためには、入眠前の行動や環境を整えるとよいでしょう。
たとえば、寝る前の入浴です。
夏など暑い時期は、シャワーで済ませてしまう人も多いですが、湯船に入ってしっかりと体を温めることでリラックスし、眠りに入りやすくなります。
お湯の温度は熱過ぎると、目覚める方のスイッチが入ってしまいまうため、39度くらいのぬるま湯に10分程度つかると良いでしょう。
また、寝る前にはカフェインなど覚醒する作用のある飲み物は避けましょう。
ハーブティーなど眠りを誘うようなお茶をゆっくり飲むのもよいですし、麦茶やルイボスティーなどもカフェインが入っていないため、いつでも気軽に飲むことができますよ。
寝室の明かりは、暗めのものにしておくのがオススメです。
明るい光を受けると、眠りに入りづらくなってしまいます。
テレビ、スマホ、パソコンなど目に刺激を与えるものも控えるとよいでしょう。
頭皮マッサージをする
血行が悪くなることで、髪に必要な栄養が行き渡らず、薄毛になることがあります。
頭皮を直接マッサージして血行を促してあげることで、抜け毛や薄毛、細い毛の改善ができるでしょう。
まず、頭皮マッサージの前に肩を回し、首を揉みましょう。
頭皮だけをマッサージするよりも血流がよりスムーズになります。
頭皮は、頭頂部、側頭部、後頭部と分けてマッサージすることで、どこかだけに偏ることもなく行えますよ。
爪を立てず、指の腹で頭皮を押さえ、頭の皮を動かすような感覚で揉むように行いましょう。
血行が悪く頭皮が硬い場合には、頭の皮が動かす感覚が分からない場合もあります。
最初は分からなくても毎日続けていくことで、柔らかくなり、動く感覚が分かってきます。
無理せずに継続して行うことが大切です。
また、頭皮マッサージをするタイミングとしては、シャンプー後の清潔な状態がオススメ。
ドライヤーで乾かした後の総仕上げとして、頭皮マッサージを習慣づけてはいかがでしょうか。
女性用育毛剤を使う
育毛剤を使うことで、頭皮の状態を良くすることが期待できます。
育毛剤は、発毛剤とは違い、髪の毛を育てるために、その土台である頭皮を良くすることを目的としています。
血行を促進して、栄養が行き届くようにサポートすることで、抜け毛が減り、健康で太い毛を育てることができるでしょう。
アルコールフリーや自然由来の成分を使用していること、着色料や防腐剤などの有無など、育毛剤によって異なります。
肌が弱い人は、アルコールフリーなどの低刺激のものの方が合うかもしれませんね。
また、男性と女性では、薄毛になる原因が異なるため、女性用の育毛剤を使用するのがオススメです。
参考:マイナチュレの育毛剤
まとめ
びまん性脱毛症かどうかのチェックポイントや、原因、対策方法をご紹介しました。
薄毛というと男性のイメージが強いですが、女性も薄毛と決して無関係ではありません。
髪の毛が薄くなってきたように感じたら、すぐにチェックして対策するようにしましょう。
また、頭皮のかゆみや炎症を伴っている場合には、皮膚科に、体調不良もある場合には内科など専門医に受診して、他の病気が隠れていないか確かめるようにしてくださいね。