頭皮マッサージで抜け毛対策｜自分でできるマッサージの手順や注意点など解説

年齢とともに、髪や頭皮の状態を気にする女性も多いのではないでしょうか。この記事では、薄毛や抜け毛に悩む女性に向けて、自宅で手軽にできる頭皮マッサージの方法を紹介します。頭皮マッサージの手順や、頭皮マッサージで抜け毛を予防できる理由も解説します。抜け毛に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

なぜ頭皮マッサージが抜け毛対策になるのか

頭皮マッサージで頭皮を柔らかくすると、血行が促進されます。血行がよくなると頭皮全体から毛根まで栄養が行きわたり、抜け毛や薄毛の抑制に効果的です。また、頭皮がゆるむと毛穴の詰まりが取れ、頭皮環境を整えます。

なお、マッサージそのものに発毛効果があるわけではありません。マッサージはあくまでも「サポート」的な立ち位置です。積極的に発毛を促したい場合は、育毛剤の使用や、適切な医療機関の受診を検討しましょう。

なぜ抜け毛が起こるのか？

抜け毛が発生する原因として、血行不良や加齢が挙げられます。ほかにも、頭皮環境を悪化させる汗や汚れも抜け毛の原因です。

成人男性の抜け毛や薄毛は「男性型脱毛症」と呼ばれます。男性型脱毛症が始まると、太くしっかりした毛髪が生成されません。

一方、更年期以降の女性に見られる「女性型脱毛症」では、頭頂部から全体にかけて薄毛になります。

抜け毛対策以外にもある、頭皮マッサージの効果とは

頭皮マッサージは、抜け毛対策以外でも健康や美容をサポートします。ここでは、マッサージの効果を解説します。

髪が太く強くなる

毛髪が細い方は、毛髪が太い方と比べると薄毛に見えやすい傾向があります。頭皮マッサージで血流をよくすると、髪が太くなるといわれています。血液中の栄養を髪に行きわたらせ、太くコシのある髪を育てましょう。

髪のハリツヤがアップする

ふとした拍子に髪が切れてしまう場合は、髪のハリが低下している可能性があります。マッサージにより血流がよくなると、たっぷりの栄養を吸い上げた髪が、太く強く成長します。ツヤがあるしなやかな髪を復活させましょう。

顔のリフトアップやむくみ解消につながる

頭皮をマッサージすると、頭皮につられて顔の皮膚も動き、たるみが解消してリフトアップします。また、血流とともにリンパの流れがよくなると、むくみが解消します。

美肌になる

顔のくすみの一因は、頭皮の血行の悪さです。頭皮の健康は、美肌につながります。頭皮マッサージにより血行が回復し、血色がよく澄んだ肌を目指しましょう。

全身の血行が良くなり手足の冷えも改善される

手足が冷えやすい方は、手足の末端にまで血液が行きわたっていない可能性があります。マッサージで頭皮を温めてみましょう。脳には何本もの血管が密集しているため、マッサージで頭皮越しに刺激を与えることで体全体に血液が順調に行きわたり、冷えの改善が期待できます。

自宅でできる頭皮マッサージの方法

自宅でできる頭皮マッサージを3つ紹介します。どの方法も簡単にできて、特別な道具は使いません。

手で行う方法

手順1

側頭部は、ストレスを受けるとこわばってしまいます。まず、親指以外の4本の指で、耳の上に触ってください。2～3回、上に持ち上げるようにマッサージしましょう。

手順2

頭頂部を、親指以外の4本の指で押します。頭頂部は頭皮が固まくなりやすいため、よく揉み解しましょう。10回程度、痛みを感じない程度に押し込んでください。

手順3

おでこから頭頂部にかけての筋肉をほぐしましょう。抜け毛以外に、シワ予防にも有効です。続いて、頭頂部から首のあたりまで、指の腹でゆっくり力を込めながら押しこみます。数回ほど繰り返してください。

ヘアブラシを使って行う方法

手順1

全体をいつものようにブラッシングして、絡まりがあればほぐします。続いて、頭皮にブラシの先を少し当て、毛髪の流れに沿って上から下にマッサージします。頭皮を傷つけないように、力を加減しましょう。

手順2

頭皮を押し上げるように、下から上へブラシを当てます。長い髪は持ち上げておきましょう。ブラシに毛髪が絡まらないようにマッサージしてください。

手順3

ブラシを使い、頭皮全体に刺激を与えます。おでこや耳の上、後頭部など、頭部全体をポンポンと叩くようにマッサージしましょう。最後に、全体を軽くブラッシングすればマッサージは完了です。

シャンプー中や入浴後に手で行う方法

手順1

鎖骨を指の腹で優しく挟み、ゆっくり指を動かします。30秒から1分くらい繰り返してください。次に、あごに親指を添え、耳のあたりまで指を滑らせながら揺らしていきます。耳まで到達したら、両耳をつまみ、ぐるぐると回します。

手順2

手のひらを広げて耳の上あたりをつかみ、円を描くように回します。頭頂部を片手で押さえ、もう一方の手を上にしてぐるぐる回します。続いて、頭頂部の髪の毛を軽く引っ張り、頭皮と毛根に刺激を与えてください。

手順3

頭皮が柔らかに動くことを確認しつつ、頭皮全体をマッサージしてください。指をこめかみのあたりに添えて、小さな円を描くように動かしましょう。忘れないように、生え際もマッサージします。

頭皮マッサージのポイントと注意点

頭皮マッサージの効果を高めるために、筋肉の役割や、マッサージのタイミングを意識しましょう。

ほぐす筋肉の場所を意識する

頭部の筋肉は、前・後・横の3つのポイントにわかれます。「前」の部分はおでこから頭頂部にかけての筋肉です。しっかりほぐすと、目の疲れやシワを防止します。

「後」の部分は、後頭部の筋肉です。後頭部の筋肉が凝ると、肩こりや後頭部のボリュームダウンにつながります。

「横」は耳の上から頭頂部にかけての筋肉で、ストレスで凝りやすい傾向があります。

マッサージの際は、3つのポイントから頭頂部に向かう筋肉を動かすようにしましょう。なお、頭頂部には、「百会（ひゃくえ）」というツボがあり、刺激すると血の巡りがよくなるといわれています。

頭皮ケアを意識する

日頃より、頭皮の状態をよく確認してください。頭皮の色からは健康状態を読み取れます。青白い頭皮は健康ですが、黄や赤味を帯びていると調子が悪い可能性があります。

シャンプーの際は、頭皮を揉み洗いましょう。汚れが落ちやすくマッサージの効果も得られます。

タイミングに注意して行うと効果的

寝る前や入浴中のリラックスタイムにマッサージを取り入れましょう。心地よいマッサージが習慣になると、無理なく継続できます。

また、血流と時間帯の関係にもこだわりましょう。血流がよいといわれる日中にマッサージをすると、さらに血流を促進できます。一方、血流が滞りがちな朝晩に刺激を与えて、血の巡りを促すという手もあります。

マッサージは定期的に行う、ただしやりすぎないように注意する

マッサージは定期的に行うことが大切です。ただし、頭皮に過剰な刺激が加わると、せっかくのマッサージの効果が損なわれかねません。1日に1～2回程度を目安に、やりすぎないように注意しましょう。丁寧なマッサージを習慣化して、頭皮と毛髪を労ってください。

あると便利なグッズ

指の腹でのマッサージでも構いませんが、ブラシやヘアオイルがあると便利です。ブラシを使うと、髪の毛をほぐしやすくなります。ただし、頭皮に力がかかりやすくなるため、優しくマッサージしてください。また、オイルを使うと、マッサージの際に頭皮の滑りがよくなります。

一般的に、オイルには薄毛や抜け毛に効く成分が含まれていません。マッサージのあとはオイルを洗い落とし、頭皮を清潔に保ちましょう。

マッサージだけでなく他の対策も合わせて行うとより効果的

頭皮マッサージに加え、ほかの薄毛や抜け毛対策も実施しましょう。詳細は以降で解説します。

マッサージ以外にできる抜け毛対策

薄毛や抜け毛予防にかかわるツボは、頭部以外にもあります。また、生活環境の見直しは、髪の健康につながります。

ツボを刺激する

頭部には、血行を促進させ髪や頭皮の健康に作用するツボが数多く存在します。先述した頭頂部の「百会（ひゃくえ）」以外にも、以下のツボがあります。

・「玉枕（ぎょくちん）」後頭部にあり、血行を促す
・「天柱（てんちゅう）」首の後ろにあり、ストレスの緩和と血行促進の効果が期待できる
・「跗陽（ふよう）」アキレス腱の前にあり、薄毛や肩こりが緩和すると言われている
・「湧泉（ゆうせん）」足裏にあり、育毛や疲労回復が見込める

生活環境に配慮する

生活環境を見直すと、薄毛や抜け毛予防につながります。まずは、睡眠をしっかりとりましょう。睡眠が不足するとホルモンの働きが乱れ、健康な発毛が阻害されます。間違ったヘアケアも、頭皮や毛髪を傷めるため気をつけてください。

ほかにも、リラックする時間を確保する、たばこや刺激物の取りすぎは避けるなどして、薄毛や抜け毛に備えましょう。

まとめ

正しい方法で頭皮マッサージを行うと、血行が促進され薄毛や抜け毛を防ぎます。頭皮マッサージは頭皮や髪を健やかに保つだけでなく、顔のリフトアップや美肌、冷えの解消につながります。特別な器具がなくてもマッサージは可能です。継続して健やかな髪を育てましょう。

頭皮環境改善や薄毛対策には育毛剤も効果的です。
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